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会場の模様を毎月レポート!勉強会ダイジェスト

第93回目 高収益トップ3%倶楽部 東京勉強会

日時:2009年09月07日

今月のハイライト

今月は、ゲストにお迎えしたリングアンドリンクの金丸社長が、かなり気合を入れて講演内容を考えてきてくださったので、私のコーナーは短めにして、前振りのような感じで聞いてください(笑)。

金丸社長は今月初めにご自身3作目の著書にあたる『広告禁止!ネット不動産進化論』(ちなみにこのタイトルは私がつけました!)を出版されました。金丸さんと出会ったころ「3冊書いたら"作家"ですよね」なんてよく話していたんですが、これでまた人生の目標をひとつ達成されたわけです(*^^)v

この本は、表向き「不動産業者さん向け」といった顔をしていますが、実は「ネットでモノやサービスを販売するすべての方」に読んでもらいたい本なんです。

ネットでビジネスをしている方は、当然、日々のアクセス数をとても気にしていると思いますが、「アクセスが増していく」とはどういうことなのか、改めて考えてみたことがあるでしょうか? これ、意外にちゃんと考えている人が少ないのです(-_-;)

たとえば、今日、自社のサイトに500アクセスがあったとします。これをどう捉えるかですが、ほとんどの方が、「新しいお客さんが500人来た」と思ってしまうのです。しかし、よく考えるとそんなはずはありません。500人のなかには、何度もサイトを訪れてくれる「リピーター」が必ずいるはずですし、逆にその「リピーター」を獲得できないサイトは、「問い合わせ」も「売上げ」も発生しないはずなんです。

今の時代、初めて訪れたサイトで、いきなり買い物をする人はまずいないと思いますから、サイト運営は、「リピーターをどう獲得するか」にかかっていると言っても過言ではありません。

金丸社長は、精密機械などを作っているメーカーの経営者ですが、数年前に不動産業界向けに営業支援ソフトを開発し、それを提供する一方で、不動産屋さんがネットでどう勝っていけばいいかを一生懸命教えてきた人物なんです。

数多くの不動産屋さんをフォローしてきた経験上、日々のアクセスのほとんどがリピーターに変わり、リピーターで構成された平均アクセスがどのくらいになると、毎日「問い合わせ」が発生するかなどを、すべてわかっているのです。つまり、平均アクセス数から、その店のだいたいの売上げまで予測できてしまうということです。

こんなふうに、金丸社長は、数年のうちに「ネット不動産で勝つための法則」を見出してしまったわけですが、今日はそんな金丸社長に、ビジネスの話ではなく、「組織運営」の話をしてもらおうと思います。

最近よくお話しするんですが、近年、世の中の変化が本当に速くなっています。経済環境なども、短いサイクルで激変しますよね。そんななかで、最終的に企業を強くするには、「人を育て、組織を強くすること」しかないと考えているからです。

経営というのは「あれもこれも」やらなくてはいけないもので、ビジネスモデルも大事だし、マーケティングも大事だし・・・しかし、最終的には「強い組織」を持った企業だけが生き残るのです。今日の金丸さんのお話を聞いて、もしかしたらショックを受けるかもしれませんが、経営は、急にはここに行かないので、ある意味"ゴール"だと思って聞いて欲しいと思います。

今月のゲスト

リングアンドリンク株式会社 代表取締役 金丸信一氏

金丸社長率いるリングアンドリンク株式会社は、埼玉県東所沢で産業の基礎となる技術を開発・提供する企業として、精密機器開発と不動産業界・歯科業界に向けたソフトの開発及び販売をおこなっている会社です。2度の経営危機に対して「取るべき手段は全て尽くした...」という苦労を乗り越え、埼玉県でも有数の実力企業として成長しています。特に新規事業として取り組んだソフト部門の発展は素晴らしく、『@dream』という不動産支援ソフトは業界販売件数日本一の実績をあげています。今回は、これまでどのように考えて人と組織、そして企業を強くしていったかということをテーマに、実際に取ってきた手法をより具体的にお話していただきました。

「強い人・強い組織はこうして創る!」
?業界トップの販売実績を支える考えと経営手腕?
年商600万円の金型工場から、年商7億円のシステム開発メーカーへ

もともと、金丸社長は2代目で、お父様の経営していた金型工場(年商約600万円)を、18年で年商7億円のシステム開発メーカーへと成長させた人物です。数字だけを見ると驚くべき結果ですが、実は、売上げはどんどん伸びても「利益は一緒」だったと言います(――;) つまり、ずっと「トントン」の経営をしてきたのです。売上げの伸びと一緒に伸びたのは「働く時間」だけ。30歳までは年間休日は10日以内、毎日11時前に家に帰ったことはなく、当時は営業も兼ねていたので、車の走行距離は毎月5,000キロ超えていました。ちなみに、タクシーの運転手さんでも、月3,500キロ走ればいいところだそうです(笑)。

そんなふうに、「いつかは良くなる」と信じて、ひたすら売上げを上げることだけに力を注いできたわけですが、ふと冷静に周りを見渡すと、他の会社がうらやましくなったと言います。特に2代目経営者たちは、ベンツに乗ったり、キャバクラに行ったり(笑)、...金丸社長は、たまに誘われてキャバクラに行っても、その帰りにまた会社に戻って仕事の続きをしていたみたいですよ。

もちろん、それだけ働いていましたから、どんどんものづくりの"腕"は良くなり、技術力では「他のどの会社も開発を断念したものを唯一作れてしまう」、というほどにまでになったのですが、会社は一向に儲からない...。そこで、金丸社長は「自社製品」を開発しようと決断します。一番初めに開発したのが、「トルク変換機」。これは成功し、今でもうまく行っているそうですが、営業力のあった金丸社長は、その後、大学や官庁などにも声をかけ、たとえば、科学技術庁から補助金をもらって「レーザー発振機」を開発したり、光学系のセンサーなどもずいぶん作ったそうですが、それでもほとんど儲からなかったようです。

先端技術にはマーケットがない!? 気づいたときには金融危機が・・・

高い技術力を持ちながら、なぜ儲からなかったのか...ひとことで言えば、「先端技術には市場がなかった」からです。技術屋はどんどん技術を突き詰めていくわけですが、突き詰めたその先(いわゆる先端)には「マーケット」がないことに、金丸社長は改めて気づいたのです (>_<)

そうこうするうちに、山一証券が潰れた前回の金融危機が起こります。これまで先輩経営者から、「お金ってのは、一生懸命働いてふと振り返るとそこにあるものなんだよ」と教えられてきた金丸社長でしたが、金融危機の影響で4億まで年商が落ち、そのときになって「ふと振り返る」とそこにはお金があるどころか、赤字が2億、借金が4億5千万円という現実が待っていたのです。そこから、3年間に渡る地獄の資金繰りが始まり、会社は「利益」を上げないことにはどうしょうもないのだと、つくづく思い知らされたのです。と同時に、自分自身が「利益にこだわっていなかった」ことに気づかされたと言います。

その頃、ある人に言われて一番ショックだったのが、「元気で頭の悪い経営者は最悪だ!」というひと言だそうです。社長が元気に動けば動くほど会社が悪くなる...。そんな現実と正面から向き合い、そこから、同社の「経営改革」が始まります。経営改革と言っても、「大不景気」のなかですから、「お客様の新規開拓はできない=既存のお客様としか取引できない」「新しい社員は採用できない=今いる社員で危機を乗り切るしかない」という条件付きの改革です。つまり、お客様も同じ、社員も同じままで経営危機を乗り越えなければならなかったわけで、その結果、社長が出した結論は『自社の体質を変えるしかない』ということです。

数字は世界共通語 会社は仕組みで管理する

「体質」を変えると言っても具体的にどうするか...。とくに会社が悪くなると、部下は上司の言うことを決して聞きません。表向きはうなずいていても「本当のところはどうなんだろう」と、上司の言葉を深読みするようになるからです。それに気づいた金丸社長は、世界共通語である「数字」を用いて、社員と語ろうと考えたのです。つまり、会社の現状を「数字」にして、社員に公開するということです。

金丸社長は、20歳のときから、銀行主催の「決算書の読み方」といったようなセミナーに30回ほど通っていたそうで、そのセミナーの内容をアレンジしたかたちで、社員に「数字の見方」を教え始めました。(当日は、自社で行った研修用の資料を、会場のみなさんに配ってくださいました)

この取り組みにおいて最も重要なのは、社員でなく「経営者が管理されること」だと金丸社長は考えたのです。中小企業では、公私の区別を含め、最初にルールを破るのはいつも経営者だからです。また、「売上げでなく利益で経営をする」ことも同時に決断しました。売上げが上がれば利益が上がるのは、成長経済が前提です。しかし、日本は少子高齢化に向かっているわけですから、売上げを軸に経営計画を立てるのはナンセンス。だからこそ、「利益」にこだわった経営をするべく、同社では毎月の利益金額を社員に開示することを「仕組み」として取り入れたのです。

それを実現するために「組織改革」を断行!

この経営改革を行った当初の4年間、会議の席で金丸社長は、一切「売上げ」という言葉を口にしなかったそうです。そのかわり、徹底的にこだわったのが「利益金額」です。しかし、「経費」と「固定費」を社員に開示しなければ、「利益目標」を持つことはできません。そこで、社員全員が、自分の仕事と会社の利益をリンクして実感できるように、組織改革を行いました。全部の部署にすべての役割(設計、組み立て、加工など)の人がいるようにし、購買などの管理部門や経営者の給料は全部署に割り振りました。

また、交際費も社長が使うのではなく、すべて社員に使わせるようにしたそうです。社長自らが交際費を自由に使っているような会社にはチェック機能がありませんから、知らないうちに赤字が膨らんでいくものだからです。こうした組織改革を行った上で、3年ごとの中期経営計画を作り、それを月次でチェックし、全社員に開示し始めました。こうすると、経営者が話をしなくても、「数字」が社員に全てを伝えてくれるようになったのです。

社内をこんなふうに改革してから、金丸社長は会社ではできるだけ誰とも話さないようにしたそうです。社員と話をしてしまうとそこに感情が芽生え、どうしてもブレが生じるからです。その代わり、すべての会議の議事録を社員に書かせて、それを必ず提出してもらうようにしたのです。もちろん、当初からうまく行ったわけではありませんが、10ヶ月くらいで社員が"一体化"したことを実感したそうです!(*^^)v

改革後10ヶ月で黒字転換! その後40ヶ月連続利益

経営とは面白いもので、その"一体化"を実感したときから、会社に利益が出始めたのです(@_@;) その後40ヶ月、連続で利益を出したそうですから驚きです。金丸社長は、この経営改革を断行するときから、「利益の3分の1は借入金の返済、3分の1は税金をきちんと払って内部留保をする、そして残りの3分の1はボーナスとして社員に還元する」と公表していました。だからこそ、社員も真剣になったのです。その結果、社員の年収は2割程上がり、ボーナスを6ヶ月出せる会社になったのです(*^^)v

こうした利益管理の仕組みは、「会社は社員のもの」だと考えているのと同じです。よく、「なんとかして社員のモチベーションを上げよう」としている経営者の方がいますが、そもそも「人間はいつもモチベーションが高いわけではない」という当たり前のことを見つめ直すべきだと、金丸社長は言います。会社にモチベーションを上げてもらいたいと思う社員は要らないし、社員のモチベーションを上げようとする管理職も要らないのです。

その代わり会社は、モチベーションが上がらなくてもやれるバランスで経営しないといけないし、社員がモチベーションを高めなくてもできるレベルを上げることが必要です。つまり、「成果を上げることが出来る人を正しく評価する」仕組みと、「努力してうまくいかない人に助言する」体制が必要なのです。金丸社長は、「これ以外にマネジメントの方法はない」と考えているそうです。「経営は人事と評価に尽きる」というわけです。

本来、 売りたくない営業はいないし、スキルを上げたくないエンジニアはいない。ほめられたくない社員はいないし、お客様に感謝されたくない社員はいないのです。つまり、「生き生きと仕事がしたい」と誰もが考えているわけですから、経営者は現場を離れて後ろに控え、責任と覚悟を持って、会社全体が結果を出すのを見守ることに専念すべきです。「経営者とは、常に潔くあるべきだ」と考えている金丸社長率いるリングアンドリンクは、社員がムダ口を叩かず、一心不乱に自分の仕事に向かっているような会社です。「成果配分方式で、中小企業では必ずうまくいくはずです」 金丸社長はこんな心強い言葉で、講演を締めくくってくださいました。ぜひ、皆さんの会社の経営や組織作りの参考になさってください(@^^)/~~~

参加者の感想

  • 金丸社長のお話に、経営者としてのいぶし銀のスゴみを感じました。
  • 経営者の心得を教えていただきました。本も読ませていただき、さらに学ばせていただきます。
  • とてもすごい方でびっくりしました。利益について考えさせられました。
  • 金丸社長が苦しい中で小さい事から始め、強い会社にし、更に発展して行く力強さを感じました。勝手にライバルにさせていただいて頑張ろうと思います。
  • 「会社は社員のもの、経営者は結果を出す為の存在」というお話が本当にその通りだと思いました。
  • 基礎の積み重ね、経営者の覚悟など、全てが素晴らしかったです。
  • 具体的なインストラクションでとても勉強になりました。ありがとうございます。
  • 金丸社長がどのように成功したかが分かりやすく説明されていました。
  • 普段と違う角度で組織の強化のスキルを勉強できた。これからも是非勉強会に参加したい。

金丸社長がご自身の経営についてこれだけお話される機会はこれまでなかったはずですので、みなさん本当に得したと思います (*^^)v 来月も、ぜひ楽しみにしていてくださいね!

今後の勉強会予定

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