日時:2009年07月13日
第91回目 高収益トップ3%倶楽部 東京勉強会
今月のハイライト
石原式4ステップマーケティングはこうして誕生した
「売れるしくみ」への気づき
今ではマーケティングのスタンダードにもなりつつある「4ステップマーケティング」ですが、今日はそれが「なぜできたか」という、おそらくみなさんも初めて聞く話をしようと思います。私が一番初めに入社したのは、ヤマハ発動機という会社です。当時のオートバイ業界は「資本主義社会での競争」が収束した状態で、3000社くらいあったオートバイメーカーのうち、勝ち残ったのは3~4社、そしてトップの会社のシェアが50%...といった感じのマーケットでした。
そんな業界でしたから、どこの小売店にも同じようなバイクしか並んでいなかったんです。しかし、各店舗の経営には大きな差がある。つまり、それこそが「経営力の差」でした。根っから好奇心旺盛な私は、各店舗のオーナーを注意深く観察していたんですが、そこには2つのタイプの経営者がいることがわかりました。
一方は、オートバイという商品を媒体に「商売」をしようとしている経営者。そしてもう一方は、商品はなんであれ「経営」をしようとしている人です。後者のタイプの社長さんには、バイク店を営みながら自分はオートバイに乗れないという方もいましたが、そんな社長がたった4~5年で自社ビルを建てるほど成功していったんです。私はこのような視点から、こんなふうに成功する会社には必ず「売れるしくみ」が存在するということに気がついたんです。
経営においては「お金=時間」である
その後私は、監査法人系の会社を経て、フルコミッションの営業の仕事に就きました。コミッション型の営業といえば、保険のセールスなどもそうですが、最初は自分の知人を訪ねて保険に入ってもらいますよね。しかし、これでは「過去の遺産」で食べているのと同じです。本当の営業力とは、「見ず知らずの人に売れる力」を持つことだと私は考えました。
そのためには、商品知識などをとことん勉強する時間が必要なわけですが、「いくら稼げばその時間が確保できるだろうか」と私は計算したんです。それは、経営においては「お金=時間」だからです。「お金の自由は時間の自由」ということです。企業にも内部留保があれば、突発的な問題にも時間をかけて対処できます。その間、何もしなくても大丈夫だからです。そんなふうに考えて、私は売れる度に、適切な「学習時間」を確保し、徐々に営業力を身に付けていきました。
同じ「売れる」にも2種類あるんです。ひとつは、「目の前の人に売れる」こと。そしてもうひとつは、「どんな人にも売れる」ことです。私は当然のごとく後者を目指し、自分がどこまでの人に対応できるのか...自らのレベルを高めることだけを考え抜きました。特に売れなかったときは、それがなぜだったのか、とことん真剣に考え続けたんです。
遂に誕生!4ステップマーケティング
その苦悩(?)の中で気づいたこと...それは「ものを売るための最初の行動は売ることではない」ということです。たとえ目の前に人がいても、「すぐに売ってはいけない」んです。すぐに売ると、「売ったら終わり」になってしまいます。そうではなくて、そこに「マーケティング」の発想を持つべきだと気づいたんです。
マーケティングの発想がない会社には、【販売】のステップしか存在しません。そこから少し進歩したとしても、ぜいぜい【集客】⇒【販売】⇒【顧客化】という3ステップです。そこに【見込客フォロー】という概念をプラスしたのが、石原式4ステップマーケティングなんです。
私はセールスの仕事をする中で、明らかに売れるのは「紹介客」だと気づきました。ですから、自分が売ったお客さんには「必ず紹介してくださいね」と声をかけていたんですが、そうすると「紹介したいんだけど、何て言っていいかわからない」とか、「しゃべりたいけどしゃべれない」といった人が出てきたんです。
そこで私は、私のセールストークを文章にして、それをみんなに配ってみたんです。そこから、私の営業の確率はグンと上がりました(*^^)v 考えてみれば、話し言葉はその日の調子で変わりますが、文章は一度書いたら変わりません。つまり、絶好調のときの自分を文章化しておけば、その文章が自分の分身となって、いつまでも働いてくれるということです。
こんな経験が、4ステップマーケティングの原点です。この理論を実践し、少ない人数をフォローして、効率的に仕事ができるようになった私は、「売れば売るほど売りやすい」環境を手に入れ(ちなみに他の営業マンは「売れば売るほど売りにくい」環境になっていきました)、世界約6万人のセールスマンの中で、常にトップクラスの実績を上げ続けることができました。
今日では、経営コンサルタントとしてこのマーケティングを教える立場にありますが、その中でひとつネックになっていることがありました。集客と見込客フォローに成功しても、その会社にクロージングできる人がいないと全く売れないということです。
とくに最近のお客さんは、事前に知識を持っているので、営業マンのプレゼンを聞いてくれないケースも多いですから、クロージングの仕方にも工夫が必要になりました。今回のゲストにお招きした青木さんのロジックは、そのような観点からもかなり参考になると思います。
今月のゲスト
株式会社リアライズ 代表取締役 青木 毅 氏
今月のゲストは、角川SSC新書より『ビジネスリーダーの「質問力」―最前線で差がつく加速交渉術』を出版されたばかりの、株式会社リアライズの青木社長をお招きしました。青木氏とはかれこれ20年以上のおつきあいになるんですが、私がフルコミッション営業をしていた外資系の企業研修会社での先輩にあたる方です。青木氏は、日本代理店150社以上、セールスマン1000名以上の中で、個人において5年間セールス累積業績ナンバーワンの実績をあげる優秀なセールスマンで、その後独自のコーチング理論を開発し、独立されました。
今回のテーマはトップセールスとしての経験とコーチングの理論を融合させて生まれた画期的な販売手法についてです。その手法というのは、営業は「説明」するのではなく「質問」をすることで、お客様自らが自分の問題点に気づき、その解決のために商品やサービスを購入するようになってもらうというものです。これは、販売の成果をあげられると同時に商談時間の短縮が図れ、それでいて、お客様との信頼関係も増す...と、まさに一石三鳥のアイディア&手法なんです。青木氏のお話は、売れない時代に売るという突破口を見出すヒントになるはずです。
「買っていただく営業」から「買いたくなる営業」へ
~コーチング営業で売上も信頼も驚くほどアップする秘訣~
熱血営業マンからの脱却
青木氏はもともとトップ営業マンだったわけですが、文字どおりの「熱血型営業マン」で、とにかくお客さん一人ひとりに会って、熱心に説明する...というスタイルの営業を繰り返していたそうです。「トップセールスの営業トークのテープを入手し、それを全部書き出す」ということで営業成績を上げた青木氏は、この経験を通して、自分が部下を持ったときにも、部下に「営業台本」を渡していたそうです。しかしそれが近年どうもうまくいかない......思えば世の中にはインターネットなるものが登場し、時代もすっかり変わっていたのです。もう「熱血」だけでは通用しない。そんな時代の変化を、青木氏は肌で感じていました。
営業はしゃべった方の負け!?人間の本質にそった営業スタイルを実現する
青木氏が抱えていた問題点は人間に関して「ある見方」をすることですべて解決しました。その見方とは「人間は自分の思った通りに動きたい=人は思った通りにしか動かない」というものです。人は「思い」⇒「考え」⇒「行動し」⇒「結果を出す」ものなのだという、人間の本質に気づいたところから、「質問型」の営業スタイルが生まれていきました。
考えてみれば、お客様の「思い」に関係なく、一方的な「説明」をするばかりでは、お客様が心から納得してくれるはずもなかったのです。心から納得し、お客様自身の「思い」とならない限り、「行動」してくれるはずもありません。だからこそ大切なのは、適切な「質問」によって、お客様自身も気づいていないかもしれない「本当の思い」を引き出すことなんです。そして、「それを解決するために」とか、「その思いを実現する助けになりたい」というスタンスで商品やサービスを提供したときに、初めてお客様はすんなりと受け入れてくれるようになります。
しかし、人間とは複雑な存在ですから、いろいろな「思い」を持っていて、自分では整理が付かない面もあるんです。そこで「質問」が重要なんです。「質問」に応えることで、自分の答えが見つかる...つまり、このスタイルの営業では「やっぱそうだよね」と、お客様が自分で自分をクロージングしていくというようなことが起こります。つまり、営業マンはしゃべったら負け!しゃべっていただくのは、お客様の方だったということです。
営業は「お役立ち」である
今は情報化社会ですから、お客様自身でも相当の商品知識や周辺情報を集めることのできる時代です。ですから、営業マンの生半可な「説明」など、お客様は聞きたくもないんです。そんな時代に望まれる営業マンとはどんな存在なのでしょうか。
「営業は"お役立ち"と考えてください。プロの視点で、お客様が現在抱える問題を解決する糸口を提供するような人」...これぞ青木氏の提唱する「質問型営業マン」の姿です!
「何に興味ありましたか?」「今の課題は何ですか?」などと質問を重ねていくうちに、自分たちがお役に立つことのできる部分がはっきりしていきます。だからこそ、「お役に立つアイディアがあるので、聞いていただけませんか?」というひと言が自然に出てくるんです。そして、このようにして買っていただいたお客様は、必ず「いいユーザー」になってくれるそうです。
そもそも「説明」を聞いている状態というのは、相手の脳みそは止まっているのが普通です。「質問」するから、相手の脳が動き出すんです。いったん脳が動き出せは、後は相手が勝手に考え出しますから、その過程で答えを見つけ「行動」に移す...というわけです。
この売り方が今の時代に合っていることは明らかです。さらに相手に決定権がある場合なら、ものすごく成果を上げやすいでしょう。もっと詳しい内容はご紹介した本にありますので、ぜひ参考にしてください (*^^)v
参加者の感想
- 勉強会に来ないと1ヶ月が落ち着かないので、今回も楽しみに参加させていただきました。石原先生の「4ステップのルーツ」のお話は楽しかったです。また、青木さんといとう伸さん(5月勉強会ゲスト)との共通点があまりにも同じだったことにビックリです。
- 人間の本質から効果的なコーチング営業の方法について、すごい話を分かりやすく話していただきました。石原先生の話も青木先生の話も、すごく大事な話を楽しく聞かせていただきました。また参加したいと思います。
- 集客された見込み客は「何かを持っているけれど、本当は何かが分からない」状態であることを知りました。3,4つの質問で角度を変えると、相手の中でまとまってくるという話はとても納得しました。
- 新しいアイディアのヒントを得るために参加しました。青木さんの「~ということはどういうことですか?」という質問リードが非常に興味深かったです。やはり勉強になりました。また参加いたします。
- 内容もさることながら、様々なアイディアが浮かんできて嬉しかったです。「私どもの製品を"利用"しませんか?」という販売方法は本日得た一番のアイディアです。
- 少し時間が足りないと思うほどもっと聞きたかったです。営業で実績を上げてきた人だけに説得力がありました。自分を磨くための勉強の必要性を痛感しました。
- 勝てるビジネスの仕組みを吸収したいと思い、参加しました。元々上昇志向がそんなに高くなかったのですが、青木さんの話は人間味が感じ、これからでも実行していけば身になる話だと思いました。もっと若いときに知っておきたかったのが本音ですが、若いときに理解できたかはわかりません。今回初めて参加させていただきましたが、非常に得をしたと思いました。
- 青木さんのコーチングを受けたことがあるので、話の内容がよくわかりました。伝えたい事は相手に語ってもらうような工夫が必要だと思いました。クローザーを育てるのは、弊社にも必要なことだと思います。
- 久しぶりに石原先生の話を聞きたくなり参加しましたが、世の中の情報に対するアンテナをもっと張っておかないといけないと反省しました。
- 見込み客フォローや顧客化(フォロー)がなぜ必要かというところがよくわかり、同じ内容を社員に話してみようと思いました。
青木さんの「質問力」にみなさん興味を持っていただけたようです。(*^^)v
来月は、石原が2時間独占でお話させていただきます。みなさんのご参加をお待ちしています!
今後の勉強会予定
今後の開催予定・お申込みページをご覧ください。
一般の方のご参加もお待ちしております。早く定員に達することもありますので、できる限りお早めにお申込みされることをおすすめします。











































