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会場の模様を毎月レポート!勉強会ダイジェスト

第87回目 高収益トップ3%倶楽部 東京勉強会

日時:2009年03月09日

今月のハイライト

企業を継続・発展させるために経営者が知っておくべきこと

みなさんよく混同しているようですが、「起業」と「経営」は全くの別物なんです。ですから、そこに求められる経営者としての能力や資質も、全く違うものであると理解していただいたらいいと思います。

起業は文字通り「事業を起こすこと」で、創業者が得意分野を発揮して、1点集中して抜けていくような世界です。対して経営は、「会社を継続発展させていくこと」と考えてください。

起業家は別として、「経営」者として「知っておくべきこと」は、実にたくさんあります。まず第一歩が、商品やサービスを作ってそれをどう売るか(=マーケティング)を考えることですが、それ以外にも、イメージで言うとだいたい30個くらいは、経営者が知っておきべき経営の要素があるんです

「組織化」がわからない経営者は会社を発展させられない!

中小企業の経営者が分かっていないことの多い代表例(笑)として、例えば「組織化」があります。とくに元気は中小企業の社長さんたちは、「自分が年を取る」ということを忘れている人が多く、いつまでも「自分が頑張れば大丈夫」という考え方が抜けないんです。

しかし、社長がいつまでも先頭切って自社商品を売り歩いていたり、80代の会長が商品開発をやっているようでは、その会社は「組織」としてはいつまでも成長できず、発展も見込めない・・・つまり「組織化」ができません

経営者として自社を継続・発展させるためには、それまで会社を発展させてきた原動力だった自分の得意な能力をあえて使わずに部下に任せ、育てていく...といったことが必要になります。これができるためには、「組織化」という考え方とその方法をそもそも知っておくこと、そして会社がある段階に来たら自分のそれまでの経営スタイルから脱皮し、組織化を行うのが経営者としての自分の役割だということを、経営者自身があらかじめ理解しておく必要があるんです。

ちなみに、拙著 『うちの社長はなぜ「ああ」なのか?』の「自己診断テスト」をやってみていただけると、自分の経営スタイルが会社の成長を妨げていないか?経営者自身が組織化の障害になっていないか?・・・といったことが分かり、解決へのヒントが得られるかもしれません。

「ブランディング」の費用対効果を見抜けるセンス

中小企業の社長さんが理解できないことの多い代表例をもう一つ挙げておくと(笑)、本物のプロに任せて自社のブランディングを行っておくことの意味と、その絶大な効果についてです。これが分かっているだけでも、経営者としてかなり上の方のランクにいると思っていただいていいと思います。

私がコンサルティングする会社には、ビジネスモデルが完成し、次にマーケティングのブラッシュアップに移る間に「ブランディング」を提案をすることが多いのですが、中小企業の社長さんにいきなり「ブランディング」の話をすると、最初はほとんど伝わりません。

実は「ブランディング」をしっかりすることによって、その後の「広告宣伝費」が恐ろしく下がったりするわけです。たとえば、名刺ひとつでも、カッコイイ名刺を出したことで、お客さんの印象も劇的に良くなりますし、ホームページのクオリティや訴求力も格段にアップします。おまけに社員のモチベーションも上がり、結果、離職率が減り、採用もうまくいくようになる(つまり組織化がしやすくなる)...などなど、「ブランディング」の効果は計り知れません。しかし、これをほとんどの社長がわからないんですっ! (ーー;)

採用の問題だけとってみても、100人の企業をつくるのに、ふつう300人は採用しないとムリなとど言われていますが、もし「ブランディング」に成功したことでこれを半分にできたら、どれだけ経費が浮くか、時間を短縮できるか...。企業をよりスムーズに発展させていくために、経営者がこういうブランディングの恩恵を知っておくことがどれだけ重要か、分かっていただけると思います。

企業を継続・発展させるのが「経営者」の仕事

もちろん、社長が「財務」をわからないと話になりません。簿記の基本や財務・会計については、ある程度の期間勉強する必要がありますから、例えば2代目だったら、できれば事業承継する前に勉強しておくとベストです。

企業は立ち上がると止まらなくなるものなので、経営者としていったん経営の渦中に入ってしまうとなかなか勉強の時間が取れないものです。ですから、これから経営者になる人は、できるだけ早い時期に、ある期間集中的に経営の要素を学習することも必要です。その後、経営者としてそれらを実践しながら会社と自分自身を成長させていく・・・というのが一番いいバランスだと思っています。

冒頭の話に戻ると、「起業」したての会社はまず「儲かる」ことに全力で向かうわけですが、儲かることは「経営」のスタートでしかありません。「経営」が分からない社長は、その儲かった利益を節税のために浪費してしまったりするんです (ーー;)

せっかく作った利益という「企業成長ののりしろ」を、自社の未来を作るための投資に、正しい順番とタイミングで回していくこと。これが単なる「起業家」ではなく、企業を継続・発展させる「経営者」としての仕事なんです(これをかなりコンパクトに書いたのが『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』ですね)。

日本にそういう経営者が増えればいいなと、私は常々思っていて、日本経営教育研究所が「CK PLAT」というプラットホームを引いたのも、こういうことを考えているからなんです

私の実感として、今、中小企業の経営力がかなり落ちてきていると思っています。とくに、ビジネスの"磨き度"が甘くなっているような感じです。変化のスピードが速く、これまでの経験則が機能しない世の中ですから、これから起きるであろうことを前倒しで勉強していくことがとても大切だと思っています。

今月のゲスト

株式会社 日本経営教育研究所 専属コンサルタント 平居 暉士 氏
株式会社 日本経営教育研究所 専属コンサルタント 平居 暉士 氏

今月のゲストは、CK PLATの専属コンサルタントとして活躍中の平居 暉士(ひらい てるじ)さんです。
平居さんは、島津製作所を経て湘南島津株式会社の代表取締役を務められた方ですが、「大企業に勤める普通のサラリーマン」ではまず体験できない多くの経営経験を活かして、現在は主に中小・中堅企業の組織化のためにコンサルティングを担当していただいています。

創業や起業に必要な能力とは、主に販売や製造の能力です。しかし、その後の経営に必要な能力となると、自分が経験しない限り、何が必要かすら分からないものです。そのくらい、企業経営に必要な知識はかなり広範囲にわたるものですが、今回は「何を知っておけば経営が楽になるか」「どうすれば企業経営のテーマである組織化がうまくいくか」などを、ご自身の経験を交えつつお話いただきました(*^^)v

「企業経営に必要な知識とノウハウを徹底習得する!」
~ 経営が驚くほど楽になる手法と極意 ~

「ひらいてるじ、63歳、血液型はA型、動物占いでは活動的なコアラです」という何ともソフトな自己紹介からスタートした平居さんのお話は、まず、ご自分の経歴についての簡単な紹介から始まりました。

平居さんは、1971年に京都の島津製作所に入社され、91年までの20年間は、分析機器の設計技術者として、研究開発畑に身をおいていた人物です。なんと、ノーベル化学賞を受賞されたあの田中耕一さんと一緒に働いた経験もお持ちだそうですよ。

その後、プロダクトマネージャとして、製品のセールスプロモーションや業績管理の責任者を経験されたそうですが、このあたりから、少しずつ「経営」を意識し始めます。

「自分が技術者だったからこそ、技術者を管理できたと思う」という言葉どおり、自分の研究に没頭するあまり「全体」が見えていないことが多い技術者たちを、組織のなかでどう活かしていくかなどについて、多くの気づきを得ます。

技術者出身でありながらセールス・マーケティングの責任者も経験したことで、「いいモノを作れば必ず売れる、というわけでなない」こと体験を通して理解し、ブランド作りにも注力します。「日刊工業新聞の10大新製品賞」を狙ってプロモーションを行い、82年と91年の2度も受賞することに成功し、その結果、見事にシェア拡大を果たしたそうです。

続く2001年には、神奈川県秦野市の工場長に抜擢されます。実質的な経営者の立場となったことから、経営者の必修科目である財務・会計を徹底的に学び、その他にも、経営戦略の立案と実行、マーケティング、品質管理、人事と組織作り、M&A、情報システムの設計と発注・・・などなど、あらゆる体験を通して経営に必要なことを次々と学び、実践していったといいます。

その努力が認められてか、2003年に、神奈川県厚木市にある湘南島津株式会社の社長に就任します。そこからまさに目を見張るばかりの「改革」が始まることになりました。就任後、なんと3年で黒字化! 同社が抱えていた過去20年あまりの累積赤字を、一気に精算してしまうような結果を出したのだとか!

その頃、「経営改革のキーワード」としていたのが、次の項目です。

  • 高付加価値事業への転換
    ~自分の会社しかできないものを取り込もう
    ~他社や島津本体ではうまくいかないものを取り込もう
  • 事業計画(目標)と運営方針の明確化、および徹底
  • 内製化(丸投げ厳禁、図面・手順書の整備)の徹底
  • 先行生産、ロット買い厳禁
  • 標準化の推進
  • リーダーシップの強化、モチベーションの向上
  • 大部屋化
  • フラットな組織(組織の壁を排除)
  • 間接部門(直接利益を生まない部門)の最小化(部門ごとに間接を作らせない)

これらの項目を成し遂げるため、「生産改革研究会」を立ち上げ、改善コンサルタントの柿内先生をお招きして、毎月開催したのです。そのキャッチフレーズが、『「厚木」で生産革新をやり遂げて、全員が収益体質へ変身しよう』というものでした。

これは、ダーウィンの「種の起源」にある言葉にヒントを得て作ったキャッチフレーズだそうですが、「世の中で最も強いものや賢いものが生き残るのではない、最も変化に敏感なものが生き残るのである」という言葉に、強烈なものを感じたようです。そして、トップが思いを込めてこのフレーズを言い続けることで、次第に社内へと浸透していったのです。

こんなふうに、身を持って経営改革を進めてきた平居さんだからこそ、その言葉に説得力があるのでしょう。中でも、「経営にはどんな企業にも必要な普遍的な理念がある」として、そこから外れないための4つの視点についてお話いただいた後の、「経営改革には、経営トップの姿勢こそが大事」という言葉には、会場の何名かの背筋がピンと伸びたようでした(笑)。

「経営者は自分が信じたことをやり抜いていれば、必ず同調者が現れるもの。間違ったら、素直に改めるなど、"信頼関係"こそが大切なんです」だと語る平居さんのスピーチには、励まされた経営者も多いようです。そして、「経営はきちんと計画的に行えば、必ずうまくいくものです。みなさん。経営を楽しみながら、頑張りましょう!」やさしい笑顔で、平居さんはこう締めくくってくださいました。

平居さんは、経営者の伴走をしながら、組織を本当に変えてしまうようなコンサルタントです。世の中「言ってるだけのコンサル」は多いものですが(笑)、それを「普通にやってしまう人」は意外と少ないんです。

今回の平井さんのお話からも分かっていただけると思いますが、経営者には学び、理解しておくべき要素がたくさんあります。当社でもそれをサポートするために、経営者育成のために「経営塾」を計画中です。詳しいことが決まったらご案内しますので、どうぞ楽しみにしていてください。

平居さんお話のポイントは、4月の経営情報レポートでおさらいしますので、ぜひ楽しみにしていてください (*^^)v

参加者の感想

  • 目標の設定と、どうやるかの大切さを学びました。自身もモチベーションをあげることができました。ありがとうございます。
  • 「名刺と離職率の関係」と「企業と経営の違い」について、大変刺激を受けました。
  • 地方に住んでいるとスケールの小さい話に慣れてしまうので、勉強会で知る情報が大事だと考えています。売れる仕組み4STEPについては、社内で再度勉強する必要を感じました。ゲストの講演については、目標設定の考え方が参考になりました。
  • 理念を伝える事、数字の大事さ、基本の大事さを再認識させられました。ちょうど組織化をはじめたところでしたので、すぐ活かしたいアイディアが多くありました。
  • 経営革命(改革)のキーワードは大切なことを学びました。石原先生がお話した「おすすめ本」について、光一宗主のエピソードや信一会長のことなどを楽しく聞かせていただき、ワクワクしてきました。
  • ゲストの方は、全てを淡々と語っていましたが、経歴等、続ける事を大切にしてきたのかなと思いました。先生方のいうように、レベルの高い域での話を多く聞いて、自己成長・会社の成長に生かせたら良いと感じました。
  • 前からずっと感じていますが、やらなきゃ当たり前、に近いものをやれば、成功に近づくのだなと思いました。どうしてうちの会社ではやれていないのか不思議でした。今日来て良かったです。
  • 「起業と経営の違い」は参考になりました。豊富な業務経験を生かした具体的な内容でした。
  • ゲストは素晴らしい方だと思いました。やさしくて強い。トップはこうあるべきだと思います。自分の会社も発展できる!と思いました。当たり前のことをちゃんとやることがいかに難しい、そして大切であることかわかりました。
  • 事業の立て直しについての体験談は大変参考になりました。経営の基本理念の4つは肝に銘じておきたいと思います。
  • やり遂げた方の自信を感じました。初めて参加させていただきましたが、新しい感動を覚えました。ますますやる気が出ました。
  • いつも脳みそに刺激を与えてくださってありがとうございます。感謝しています。
  • 大企業出身の方の話が、今の自分には足りない事ばかりで大変勉強になりました。
  • 入会後、初めての勉強会でした。マニュアルを読むだけでなく、直接お話を聞く事によってより頭に入ってきた気がします。

やはり「ライブ」で学ぶと、吸収度がかなりアップするようですね(*^^)v 来月も、みなさんのご参加をお待ちしています!

今後の勉強会予定

今後の開催予定・お申込みページをご覧ください。
一般の方のご参加もお待ちしております。早く定員に達することもありますので、できる限りお早めにお申込みされることをおすすめします。

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