日時:2010年03月08日
第99回目 高収益トップ3%倶楽部 東京勉強会
今月のハイライト
『FREE』時代のマーケティングを考える
10年前に構築したマーケティング...そのままでいいのか!?
今月のおすすめ本としてご紹介した『FREE<無料>からお金を生み出す新戦略』(クリス・アンダーソン・著 NHK出版)、みなさんはもうお読みになりましたか? 時代がこれだけ速いスピードで進んでいくと、10年前に構築したビジネスモデルやマーケティングで勝ち続けることはできません。そこで今月は、この本をひとつの題材として、これからの時代に通用する「勝てるしくみ」をあらためて考えてみたいと思います。
ビジネスモデルをつくるときに、提供する主体(=商品やサービス)をどう選定するか、というのはとても大切な問題で、私もよく相談される事柄ですが、何を基準にしたらいいのか、どういう観点を持ったらいいのかと言えば、「ズバリ!儲かるかどうか」を考えることです。では、ビジネス的に儲かるとはどんな状態でしょうか? 3%倶楽部のマニュアルをバッチリ読み込んでいれば、すぐに答えられますよね(*^^)v
そうです、経営的に「儲かる」とは、『生涯利益が大きいこと』を指します。単に今日儲かるだけではなく、一人のお客さんから、トータルでいくらの利益が得られるかを考えることがとても重要なのです。
「生涯利益」が大きいビジネスを組み立てるには
では、生涯利益が大きいビジネスはどうすればつくれるのでしょうか? これには、商品やサービスに「単価が高い」か、「リピート性が高い」かの要素が必要になります。もちろん、両方の要素のある商材が見つかれば鬼に金棒ですが、そう簡単に見つかるものではありません(――;)
ちなみに、「高い」とは、いくらくらいを想定しますか? こういう質問をすると、一番多いのが「100万円」という答えです。しかし、たとえ利益率が50%あったとしても、単価100万円でリピート性のないビジネスは絶対にやっちゃダメです。リピートしないなら、最低でも500万円、できれば3000万円くらいのイメージを持ってください。
一方、「リピート性」がある商品やサービスとは、どういうものでしょうか? 端的に言えば、売りっぱなしにしてその後何のフォローもせず、1年後に3割の人が使っているようなもののことです。ここに丁寧なフォローをすると、リピート性が6~7割に上がる・・・ここがビジネスのキモなんです(*^^)v
高額商品とリピート性・・・さて、どっちを選ぶ?
仮にあなたが今、まっさらな状態でビジネスモデルをつくれるとしたら、「高額」と「リピート性」のどちらに重きを置くでしょうか? この答えは簡単で、あなたの"経済状態"に準じて選ぶべきことです。両者のビジネスモデルの特徴をしっかり捉えていれば、選択で間違うことはありません。
高くてリピート性がないビジネスは、立ち上がりが速いけれど、得てして安定しないものです。一方、安くてリピート性があるビジネスは、なかなか儲からず、ゆっくり立ち上がりますが、一度儲かりだすと非常に安定します。つまり、起業したての若い会社の場合は前者、儲かってる会社の新規事業なら後者を選ぶべきでしょう。たとえば、不動産の管理などは後者の典型的なパターンですが、黒字になるまで2年以上かかっても、逆にそれが参入障壁となるのです。資金力のない会社にはマネできませんからね。
秀逸なビジネスモデルをつくるには、「この2つをくっつけられないか」と考えていくといいのです。最初に高いものを売って、そこにリピート性のあるものを紹介していく...たとえば、30万円の教材を売った先に、毎月3000円のセミナーをしてフォローする...といった感じです。
逆パターンでは、最初は安いものを売ってリストをつくり、そこに向かって徐々に高いものを紹介していくことになりますが、この究極のカタチが、最初に紹介する商品やサービスを「無料」にするというビジネスモデルです。意図的な戦略として、「集客用の商品」と「利益を上げるための商品」を持っていれば、こうしたマーケティングが可能になり、その組み合わせや選定のしかたで、上手にビジネスを回せるようになるのです(*^^)v
FREE戦略を取り入れたビジネスモデルとマーケティングを考える
とにかく、これからの日本は少子高齢化社会に突入するわけですから、これだと思うお客さんをしっかり顧客化し、そこになるべく多くの商品やサービスを提供していく・・・という方向性でビジネスを考えてください。
もちろん、「これだと思うお客さん」に出会うためには、何らかの「集客」をするわけですが、ここに多いなるヒントを与えてくれるのが、先にご紹介した書籍『FREE』です。時代とともにモノの価値が大きく変わっていますから、ぜひ、この本を参考にしつつ、「集客用の商品」を何にするかを、しっかりと考えてみてください。
たとえば、「自社の商品の中で、新規のお客さんの多くが一番最初に買ってくれている商品をもし半額にしたら、お客さんは何人増えるだろうか」、さらに突っ込んで、「自社の持っている何かをタダにすることで、生涯利益の大きなビジネスを新しく生み出せないだろうか」・・・という感じで考えを進めてみてください。こんな風にビジネスの入り口を工夫することで、恐ろしくマーケティング費用が下がったりするんです(ただし、「価値のあるものがタダだからいい」のです。このことを忘れないでくださいね!)
みなさんにはぜひ、『FREE』で紹介されている戦略なども参考にしていただきながら、自社のお客さんにマッチしたビジネスモデルとマーケティングを考えてみていただきたいと思います。しっかりと機能する売れるしくみさえ出来上がってしまえば、後は階段を上ってくるお客さんを上で待っているような感じです(*^^)v
いつもお話するように、経営とは「思ったとおりに儲けること」です。思ったことを思ったように実現させたときが、あなたが本当の経営者になった瞬間なのです(この興奮は、ギャンブルより、よっぽど迫力がありますよ!)。また興奮して眠れなくなるかもしれませんが(笑)、ぜひ今月のおすすめ本『FREE』と3%倶楽部のマニュアルをじっくり読み返して、自社のビジネスを練り直してみてください! (*^_^*)
今月のゲスト
株式会社パレット 代表取締役社長 桜井たい子さん
株式会社Bリサーチ 代表取締役社長 佐藤享子さん
今回は、テレビ番組のキャスティングやプロデューサーとして企画会議に参加していた経験を持ち、現在はメディアブランド化のコンサルティング業務をされている桜井たい子さんをお招きしました。
さらに番組リサーチャーの佐藤享子さんもお呼びして、メディアから「見た記事として取り上げたい話題」についても詳しくお話していただきました。
企業のPR戦略の実践的なノウハウや事例の数々、さらに普段は聞けないテレビ業界の裏話なども飛び出し、会場にお越しいただいたみなさんも興味津々、という感じで聞き入ってらっしゃいました (*^_^*)
「なぜ、あの会社は何度もメディアに紹介されるのか!?」
"輝いている人"を発掘しメディアに紹介
講演は桜井さんのお話からスタートしましたが、以前は、キャスターをやっていたこともある経歴の持ち主で、その後、"輝いている人"をテレビに出す仕事を手がけるようになったそうです。「ガチンコ!」や「ASAYAN(あさやん)」などのテレビ番組名を聞き、懐かしく思い出される方もいると思いますが、こうした視聴者参加型番組に向けて、公募だけではどうしても足りない"輝いている人"を探す仕事です。
その後、ご自身で会社を立ち上げ、自らカメラを回し始め、独自の視点や切り口で、視聴者目線に立った番組制作にも多く係わることになります。そうした流れのなかで、取材対象がしだいに「個人」から「法人」へと移り始め...気がつけば企業のメディアブランド化のコンサルティングをするようになっていたようです。しかし、対象は変われど"輝いている"人物やそうした人たちの集合体である会社を探し、メディアに出すという仕事の本質は何ら変わっていません。
テレビCMと番組出演の違い
テレビCMもメディア側から取材されて番組に登場するのも、会社の知名度が上がる、会社が有名になって営業がしやすくなる、という点では同じなのですが、両者にはとてつもない違いがあることを桜井さんは丁寧に解説してくださいました。まず、大きな違いは、その費用のかかり方です。
テレビCMは、その番組の視聴率によって費用が大きく変わりますが、どれだけ安くても数千万、という単位です。テレビの影響力は今なおそれだけ巨大な影響力を持っているわでけすが、やはりこれだけの広告費(しかも主に認知度アップのための)を投入できる規模の企業となると、かなり限られてきてきてしまいますよね。
一方、メディア側から取材依頼を受けて番組に登場する場合は「無料」です。夕方のニュースで5分程度露出するだけでも、広告費にすれば数千万円相当の価値があるはずですし、「ガイアの夜明け」などの番組で取上げてもらえれば、1000万円以上の価値があるといっても過言ではありません。
また、テレビCMと番組出演では、知名度の上がり方もまったく違うようで、CMで上げた知名度は一過性のものですが、番組で上げた知名度は長続きするのだそうです。なぜかといえば、「メディア間のクチコミ」が行われ、相乗効果でどんどん有名になっていくからです。
会社をメディアに露出するには
さらに、業界の裏事情を教えていただいたのですが、「テレビのネタもとは他の媒体」なのだそうです。メディアの人間はとても忙しく、常にネタ不足気味。その中でチェックしているのは、他局の番組や新聞雑誌などの他媒体だというわけです。ということは、地方紙などに一度でも取上げられれば、そこからどんどん「取材を受けやすい会社」になっていけるわけですね。
では、会社としてどんな情報を発信していくべきなのでしょうか。ちなみに「企業情報+商品情報+社長」の3つが一緒に発信されると「CM」的になり、この3つがバラバラに扱われると「報道」的になるそうです。前者は、通販番組などをイメージしていただくとわかりやすいと思います。後者の場合は、会社のドキュメンタリー番組や、CSRの特集などに取上げられるといったケースです。つまり、細やかなメディア戦略とは、「そのメディアに取上げられやすいように、情報を加工して発信する」ということなのです(*^^)v
実は、テレビメディアの優先順位と商品開発は似ているところがあって、端的に言えば、テレビは「問題解決を提案したいメディア」だそうです。ですので取り上げる人物や現象の最初の見え方としては「幸せじゃない、不幸なくらいがいい」という感じみたいです(たとえば「花粉症をどうにかしたい」とか)。反対に、新聞や雑誌には、幸せな情報が多いそうですが、言われてみればそうですよね。そのメディアに合った情報を発信するからこそ、生活者の「興味」が喚起され、そこから「共感」が起こり、それがクチコミとなって伝播され続けていくのです。
そう考えると、自社の中にも、発信すべき情報が多く眠っているように感じます。社長キャラでいくべきか、開発秘話を語るべきか、はたまた社員ヒーロー物語はどうだろう...などなど、桜井さんはそれらを的確に見抜き、合ったメディアへの橋渡しをしてくださる貴重な存在です。メディア露出が高まれば、お客さんだけでなく、入社希望の人がやってきたりすることもあるみたいですよ(*^_^*)
リサーチャーが語る番組制作の裏側
ここからは、佐藤さんにバトンタッチ。もともとフリーのリサーチャーをしていた方で、その後、放送作家として「はなまるマーケット」や「レディス4」などに係わり、現在はご自身でリサーチ会社を経営されています。
ところで、テレビ番組がどうやって出来上がるかご存じですか? 今は、全番組の8~9割が「制作会社」で作られていているそうです。
まず企画会議でネタの発掘を行い、ロケ台本を書いてロケ決行となるわけですが、つまりテレビに露出するためには、この企画会議に「ネタ」として登場することが必要不可欠なのです。ということは、まずは「リサーチャーの頭の中の"ネタリスト"」にインプットされることが大事になってきます。ちなみに、佐藤さんのようなリサーチャーたちは、常におもしろいネタやブームの種を探しています。新聞、雑誌、ホームページなどを日常的にチェックすることはもちろん、時には地方の学校や商店街などに出向いて、足を使ってネタ集めをすることもあるそうです。
ちなみに、テレビが好むネタとは、「動きがあっておもしろい」ものだそうです。たとえば、以前「密着!小さな村に日本一のクリスマスツリーができるまで」という特集を組んだことがあったそうですが、なぜ、このネタに目をつけたのか?というお話には、わたしたち企業がメディアに登場するためのヒントが満載でした。
まず昨年10月頃に、「クリスマス」「イベント」というキーワードでネット検索をするところからこのネタとの出会いが始まったそうですが、ということは、クリスマスの特集に取上げて欲しければ、この頃までにホームページをアップしておく必要があるということです。ここで出遅れると、リサーチャーの目に留まることはありません(――;)
また、大事なのは「動き」と「おもしろさ」ですから、ホームページの写真がとても重要になってきます。人物写真の場合は、「楽しい笑顔がとくに重要」だそうです。また、探しているのはあくまで「番組になりそうな記事」ですから、商品や会社のPR記事が取上げられることは決してないそうです。自社のメディア戦略を立てる上では、こういう"生"っぽいことをわかっておくことがとても重要なのです。
こう考えると、メディアと企業は「アンマッチ」なだけなのかもしれません。だったら、それぞれのピントを合わせればいいわけです(*^^)v
当日はさらにテレビ番組制作とネタ探し、取材の実際といった "生"っぽいお話が盛りだくさんで、どれもメディア戦略を考えていただく上で貴重な情報ばかりでした。さらに実践的なPR戦略と実務を学んでいただけるよう、本日のゲストの両名を講師に迎え、3%倶楽部会員を対象とした『実践的メディア戦略セミナー』の講座を開催します。興味のある方はぜひ一度、お問い合わせください (@^^)/~~~
参加者の感想
- なかなか聞く事の出来ない話を聞く事が出来ました。
- 非常におもしろいと思いました。メディアに出すことをビジネスとする切り口はすごいと思います。
- メディアの方のお話、実態が知れて良かったです。メディアが求めるものは、意外と身近にあるように思いました。
- 初めてTVの事についてこれほど詳しく聞かせて頂きました。とても勉強になりました。
- メディアの人達の視点で物を見られたのはおもしろかったです。
- 戦略的にTVネタにアプローチする方法が面白かったです。。
- 遠い存在のTVが近くに感じて楽しかったです。
- 今回初めて参加させて頂きました。内容的にとても学びが多く、1日出たくらいでは無理です。何回も参加させて頂きたく思います。
- 売れる仕組みの話は熱い気持ちになれました。帰ってマニュアルもう一度読みます!
来月も、ぜひ楽しみにしていてくださいね!
今後の勉強会予定
今後の開催予定・お申込みページをご覧ください。
一般の方のご参加もお待ちしております。早く定員に達することもありますので、できる限りお早めにお申込みされることをおすすめします。











































